騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
ここに来るまでずっと怖かった。
おばさんたちに会うことが。
でも会ったら、その恐怖なんてすぐに吹っ飛んでしまったんだ。
それがとても嬉しくて、安心した。
「ずっとおばさんたちに憎まれてるって思ってたんです。昔、あんなことをしてしまったから」
「麻菜ちゃん……ずっと気にしていたのね」
横からおじさんの手が伸びてきて、そっと頭を撫でてくれた。
子どもの頃、よくこうして頭をよしよしとやってくれたおじさん。
今もその手は変わっていなかった。