【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱





「だから、自殺しようとしてたのか」




 奏太さんが、納得顔で。





「…うん」



「ンな理由で自殺すんな。家族が心配するだろ。それに…せっかく生まれてきたんだ。命は大切にしろ」





 奏太さんの言葉に、感動したけど





 同時に胸が締め付けられた。




 私は、狼に育てられた、人でも獣でもない生き物。




< 110 / 438 >

この作品をシェア

pagetop