大地主と大魔女の娘
 けしからん造りの部屋着の肩紐は外れ、浮き出た鎖骨にかろうじて引っかかっているという状態だった。

 なぜか普段は貧弱だと評して物笑いの種にしていたはずの、少女の胸元から目が外せなかった。

 確かに貧しいのは間違いが無い。

 だがそれは貧しいのではなく、未だ幼いためなのだというのが正しい気がした。

 きっとこれから膨らみ行く命の輝きを秘めており、そこは眩いばかりだった。
 目も眩(くら)むとは正にこのこと。

 少女は無防備すぎるほどに無防備で、まるで男の視線に晒される事に何の疑問も抱いていない様子なのは明らかだった。

 きっと男が女の何に目が行くのか等とは、考えも及ばないのだろう。


(誘っているのか)


 そう都合良く解釈したくなるほどのあどけなさだった。

 踏みにじりたくなるのは男の性(さが)だろう。

 わからないままにその不穏な眼差しに、隠すべきところも隠さないまま彼女は身をすくめた。


 首をすくめるから鎖骨が浮立ち、余計に胸元が強調されている。


 この少女は成長過程にある、少女なのか?


 本当に?



 今まで相手にしてきたどんな女よりも漂う色香に、戸惑いが隠せなかった。
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