″だから、和ちゃん みたいに、

貴史の事を大切に思ってくれる人が、あいつには必要なんだと思う″






…深谷くんは、あなたに生きて欲しいと思ってる。


私の言葉が、あなたを止めると信じてる。




でも あなたは…

深谷くんに生きて貰う事を望んでる。




自分が消えて深谷くんが生きられるなら、

あなたは絶対に″その道″を選ぶだろう。






「宗谷くん…」




「…ん?」






「宗谷くんが深谷くんに生きて貰う為に

″自分が消えよう″とする気持ち、分かるよ。


そう思ってた時に私が色々 言って、

迷った気持ちも、分かる」




「………」






「宗谷くんは優しいから…、

自分で″消える″って決めてても、

私の事も見捨てられなくて、迷ったんでしょ?


その気持ちは、すごく よく分かるよ。


…でもね、」




「………」






「宗谷くんが居なくなったら、

私も、深谷くんも、悲しい。


宗谷くんが居なくなって喜ぶ人なんて、

誰も居ないよ…」






…あなたは、自分の価値を分かってない。


自分が消えれば、それで済むと思ってる。


でも、それは違う…。




…私の気持ちは、あなたに伝わるかな…?





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