シュガー&スパイス

「……いい?」


ほんとはもうダメ。

指だけで何度もイッてしまった。
こんな事、初めて。

感度悪いのかもって思ってたから……。

千秋は、あたしの足を持ち上げて、自分の体重をかけてきた。


「……キツ」


溜息と共に耳元で掠れた声がして、たまらず仰け反った。

のしかかる、人の重み。
――千秋の、重み。

ジワリジワリと腰を沈めた千秋。
あたし達はどちらからともなく手を絡め、キスをした。

深く浅く、攻め立てられる。
あたしの意志とは関係なく、声が漏れる。

恥ずかしくて、思わず口を抑えた。
でもその手は、すぐに捕まえられて頭の上に固定される。


「我慢すんなよ。もっと俺に聞かせて」

「やぁ……」


やだ。

こんなの知らない。
こんな自分、知らないよ。



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