歩み


結局俺の思い込みだったんだ…。
沙紀と隣の席になって、沙紀と話す機会が増えて、一人で舞い上がっていて…。
カッコ悪い。
バカみたいだ。


俺のバカさに気付いた途端、急に恥ずかしくなってきた。


沙紀は俺と仲良くしたくないのだと遠回しに言われた気分。
もう無理じゃないか。
分かっていたなら誰か教えてくれよ。


視線を床に落とし、唇を軽く噛み締めた。



「…それに、先輩が他の男に教えるなって言ってたしね…」




「は…?なにそれ?
意味わかんねぇ…」



再び視線を沙紀に向けて、先ほどの言葉の真相を聞く。


なにそれ?
意味分かんないよ。
司がそう言ったの?
まるで束縛するような言葉。


アイツが?
なんでそんなこと言うんだよ。



「先輩がダメだって…。ごめんね。」



「なんだよ、それ。
結局沙紀は司の言うことは何でも聞くのかよ。そんなの奴隷と一緒じゃん!」




ダメだ、止まらない。
止まれ、止まるんだ。
俺の感情よ、止まってくれ。



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