歩み



二年前に入学してきて、どれだけの時間を過ごしてきたのかな。
今年で終わり。
そう考えると悲しくなってくる。



「歩…?なに?どうかしたの?」



叩かれる肩。
それにびくりと反応する体。
現実の世界に戻ってくる俺。



「あ…へ?」



ハッと我に返り、隣を見る。
そこには首を傾げて俺を見つめる安里がいた。



そして周りには沢山の生徒たちがいる。
今はどんな状況?
それすら忘れている自分。



「どうした、歩?
話しかけても全部無視するからさ」




「ごめん…沙紀が心配でさ。で、何組か見えた?」



そう、今日は始業式。
新しいクラスが発表される日。
二年生はとてもと言っていいほど楽しかった。


けど終わりの時期は心の底から楽しめない俺がいて…。


優のことが頭の中から離れないから。





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