歩み


探しても、探しても、
未だに見つからないんだよ。


戻っておいで。
お前がいないとあの約束が守れないよ。




翌日、俺は真相を確かめるため、優に問いただした。
信じられない俺がまだいて、『嘘だよ』という言葉を聞きたかった。


嘘だよな?
だって突然すぎるから。


なぜ今頃なの?
卒業してからでもいいじゃないか。



どうしてだよ…。



俺は沙紀とこのことについて話し合いながら優を待っていた。




「なんで…今?」



苦笑いしかできない。
いや、それ以上表現ができない。
苦しくて、痛くて。



「留学は百合の夢だったのよ。ずっと留学したいって学校にお願いしてたみたいだし…」



下を向いて、小さな声で言葉を並べていく沙紀。沙紀の言葉でさえ信じられない。


そんな時、優が教室に入ってきた。



「…どうした?」



暗いオーラを出している俺たちを見て不信に思ったのか、優は朝の挨拶より、この言葉を先にした。




< 403 / 468 >

この作品をシェア

pagetop