夫婦の始まりは一夜の過ちから。



『だからね、駄目元でいいから久とのお見合い考えてくれない?』

「……」

『お見合いって思わなくても軽い食事だと思って、ね?昔みたいに家族ぐるみで』





頭を横にぷるぷると振る。


私は久とお見合い所か久に冷静な気持ちで会える自信は正直ゼロ。


そんな相手とお見合いなんて出来るはずがないんだって…





「ごめんなさい」

『なっちゃん…。これには、久がお見合いをするのは深いわけがあるの』





そんなの知ったこっちゃない。


久のお母さんに冷たい人間だって思われたって全然構わない。


それでこの電話を切れるなら私はなんだって出来ると思う。





『お願い。それだけでも聞いて?それ聞いたらなっちゃんの意見もちょーっとは変わるかもしれないから』



< 143 / 537 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop