夫婦の始まりは一夜の過ちから。



とても良いなと思ってるから。


私はまだ心の中でも‘アイドルが好き’なんて言葉を使っていない。


それは無意識なのか意識的になのか自分自身でもよく分からない事だけど、それはきっと逃げ道を作っているんだと思う。


アイドルに好意を抱いてるとしても決定的な言葉を言ってしまうと後戻りできなくなりそうで。


そんな私ってすごく狡いよね。





「ねえ、詳しく聞いたりしないの?」





あれから寛子は突然話を変えてきて、ずっと子供の事や隆次さんの事を話している。





「聞かない」





そうきっぱり言い放った寛子にビックリしていると。





「夏芽が言いたくなるまで待ってようと思って。だから、どうしても言いたくなったらすぐに聞いてあげるから」



< 158 / 537 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop