夫婦の始まりは一夜の過ちから。



ほかほかの身体に今日買ったお揃いのパジャマを着てリビングの扉を開ける。


ガチャリと開けると壱はソファーに座っていて、私が入ってきたのを確認し両手を広げた。





「夏芽ちゃん、おかえり」

「ただいま…?」





壱の元へ行くとぎゅっと抱きしめられ、私は壱の胸に頭を預けた。





「次は一緒に入ろうね」

「えーっ」





そんなに壱は一緒に入りたいのかな?


まあ、嫌だと言ってるけど私だって入りたいと思う気持ちは充分にある。


壱には内緒だけど…、そう思いながら抱きしめられている気持ちよさに酔い痴れていると。





「って、夏芽ちゃん」





私の髪を撫でていた壱が驚いたような声をあげた。


もしかして気付いたのかな?



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