夫婦の始まりは一夜の過ちから。



エレベーターに乗りながらアドレス帳から壱を選び、アドレスをクリックしてメールを作成する。


本当は電話でもいいかなって思ってたんだけど、流石にエレベーターで電話はしなくないし。


壱はまだ着いていないかもしれないから。


ピッと送信してエレベーターを降りエントランスを歩く。


クリスマスという事もあってかいつもよりお洒落な私服の人が多い。


それに可愛い袋を持っていたりワクワクした表情だったりと。





「寒…っ」





外に出ると少し強めの風が吹いていて、鞄の持ち手をぎゅっと握りしめた。


今日は朝から天気が悪い。


ホワイトクリスマスになったらロマンチックなクリスマスになるのに。


でも東京はなりにくいみたいだしね、と白い息を吐きながら空に視線を向けると…



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