夫婦の始まりは一夜の過ちから。



「やっぱりナシって話しは聞かないよ」

「う…ん」

「期待に答える事は楽しみだなぁ。明日昼過ぎからだからいっぱい」





かぁっと顔が赤くなっていくのが分かる。


それを隠すようにローストビーフをぱくり。





「ローストビーフのソースも作ったんだよね?もう夏芽ちゃんプロの域に達してるね」





壱は本当にお世辞をいうのが得意だよね。


けど、イヤな気分はしないし寧ろお世辞とは言え誉められるのは凄く嬉しい。


――壱と過ごす初めてのクリスマスはいつも以上にきゅんときて、益々好きになっている事を実感した。


来年もまた再来年も壱と一緒に。


そしていつかあの一眼レフに、いつか生まれてくるであろう私と壱の子供と共におさまりたいという夢ができた――…






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