夫婦の始まりは一夜の過ちから。



――えっ。


壱が私と別れると言った?


ま、まさか。


あの壱がそんな事を言うはずなんてないよ。





「信じてない様子ね」

「は、い」

「別にここであなたが信じなくても構わないわ。事務所に行けば証拠だってあるもの」





信じたくない。


だけど、マネージャーさんに証拠があると言われた以上。


本当かもしれないと思う気持ちも出てくるわけで。





「それだけ聞かせてもらえるかしら」

「……」

「あなたの意見を」





私の意見は…





「私はマネージャーさんの言った言葉は信じたくないです。でも万が一それが本当だったとしたら」

「たら?」

「最悪の状況に陥った場合私は――…」






< 459 / 537 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop