不器用なぼくら
由美「・・・何で?どうして?」




廉「俺は・・・お前のそばにいる資格なんてないんだよ」




由美「資格って・・・お互い好き同士なんだもん!十分じゃない!」




廉「違う、違うんだ」




由美「やだ!分からない!何が違うの!?廉は私の事好きなんじゃないの!?」

















廉「・・・好き、じゃない」


















その瞬間




俺の右手が握りこぶしをつくった




信じられないくらい震えてる




由美「何それ・・・どういう事?」




廉「由美が好きって言ってくれたから一緒にいなきゃって思ったんだ」




由美「義務みたいに言わないでよ!!ねぇ!!嘘でしょ!?」




廉「・・・本当だよ。嘘じゃない」




由美「どうして・・・嘘ついてくれないの?嘘でもいいから・・・“違う”って言ってよ・・・」




廉「俺なんか好きになってくれてありがうと。・・・嬉しかった。救われてたんだ、俺」




由美「・・・っばか!!!」




バシッと乾いた音がした




するとそのまま由美ちゃんは廉から離れるようにして走っていった




廉はうつむいて地面にしゃがみこんだ




俺はどうしようもなくてその場を離れようとした




その時




小さく廉が一言こぼした言葉が




聞こえた気がしたんだ














廉「俺は・・・最低だ」



















翌日



kagayakiに来た俺は変な心境だった




廉 ほっぺが少し赤かった



でも何もなかったかの様な態度で仕事をしてるのが




どうもムカついた




由美ちゃんを傷つけて 自分は平気ですよーみたいな感じ




出来るだけ廉に関わらない様にしていると



お客と廉の話し声が聞こえてきた




「ねぇねぇ!廉は彼女いないの?」




廉「いないよ」




「本当!?じゃー私立候補しちゃおうかな!!」




「ずるーい!私も私も!」




廉「俺そんなにモテると困るんだけどな」




何が困るだ



由美ちゃんの事振ったくせに




・・・ヤバい また手が震えてきた




「どうやったら彼女にしてくれるのー?」




廉「んー・・・そうだなぁ」




「教えて~!」















廉「キスでもしてくれたらいーよ」























俺の中で何かが爆発した




気付いたら俺はキッチンから出て




廉の顔を思いっきり殴ってた
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