覆面レスラー少女H

一時期アントンの興業失敗のせいで、真日本は、潰れるのではと言われたのを、救ったのが、九州力長島のコンビだった。



九州力は、選手兼現場監督兼マッチメイカーだった。


長島は、九州力の古くからの参謀で現在は真日本の常務になっていた。


真日本の社長は、アントンとの古くからのコンビで知られ引退した坂本謙二だった。


坂本は、実直な男でアントンと九州力の間をなんとか上手くまとめて来ていた。



アントン猪木は、引退したとはいえプロレス界の最大のスーパースターだったし、真日本プロレスの会長でもあった。


九州力との覇権争いだったが、興業の成功という点では九州力の方が完全に上を行く形になっている。


九州力も現役の選手の中では、最もお客を呼べるスーパースターだったが、そのカリスマ性では、アントンに負けていた。


時代も違うのだから仕方ない話しなのだけど。


周囲にもシュートマッチと言う賭けに出た九州力にアントンが、介入するのは必然のように言われていた。


九州力はプロレスとシュートマッチを、分けて一度興業を行ったが、九州力にしては、大成功とは行かなかった経緯もあるのだ。

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