青春と幼なじみ

夏休み





【葵】



とうとう待ちに待った夏休み!




…の半日…。




「もう半日もたったのかー、早いなー」



「そうだね〜」



「まぁ誰かさんのせいだけどな」



葉月の家に集まって待ったりと過ごす。




「何だよ、俺のせいって言いたいのか?」



「現にそうでしょ」




「ちっ。
だからお前らは別に付いてこなくていいって言ったんだ」




「付いていかないと、また南サボるでしょ〜」




「サボんねぇよ…たぶん」



「え、最後聞こえなかったけど?」




「いいんだよ、聞こえてなくて」




私たち三人は、遅い夏休みを迎えていた。




理由は一つ。



南がサボりすぎて出席日数が足りなかったから、夏休みの半分使って毎日学校に通った。




私と葉月は別に行かなくてよかったけど、南がサボらないようにと、私たちが見張っていたのだ。




「けど、夏休みの半日も使って学校行って勉強なんてな」




「南がちゃんと授業に出てたら半日も行かなくてすんだんだよ」




さすがの葉月も、せっかくの夏休みを半分学校で終わって少しピリピリしている。




「まぁ、宿題がはかどって助かったけどね」




「……!
だろっ!
俺に感謝しろよ」




にししと笑う南。




…言うんじゃなかった。





「けどこれから夏休みどうする?」




「う〜ん、特に予定もないんだよね〜」




う〜んと三人で考える。





すると




「あ、じゃぁ明日海に行こうぜ!」



と南が言い出した。




「海かー、いいかもな」




「そうだね、久しぶりに三人で海行こうよ!」




「おぅ、じゃぁ決まりだな!」







こうして私たちは突然だけど明日、海に行くことになった。






楽しみだな!








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