運命
「おい…龍斗ッ…」



「ん?」


亮が空気を読めない龍斗に
多少腹を立てているコトにも
龍斗は気付かない





「そうなんだ」



と明らかに寂しそうな顔をして
夏海はうつむいてしまった




「あ~………」



龍斗はようやく己の発言が
軽はずみだったコトに気付いたようだ





『だから言いにくかったんじゃん…』




亮は心の中でゴチた




「じゃぁご飯が終わったらおうちに来てね!」



パッと顔を上げると
夏海は無理に作った笑顔を見せた





亮は口許に小さく笑みを浮かべると
夏海の髪を撫でながら
優しく言った


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