虹のむこうは
今日は
後期の始業式。
長い長い校長の話は終わり、教室に戻った。



「はい~皆~ちょっと遅くなって不思議に思ったと思うけど、なんと転校生がいます~」


「「まじ~~?」」
皆が驚き騒がしくなる。

「男?女?」

クラスのムードメーカの藤原が先生に問う。


「あぁ~男です。」

「男かよ。つまんねぇな」

と男子。

「まじで?かっこいいかな?」

と女子。

「では、鈴木君、入って。」

「はい」



ガラガラ~




「「きゃっ~!」」

私以外の女が叫ぶ。

そして面食いの美伊奈が私に言う。

「かなりのイケメンじゃねぇ?見てみ?」


私は初めて彼の顔を見る。



んっ



目が合った。たった3秒のことでも私には1分に感じられた。


「あれ?梨緒、好きになっちゃった?」



鋭い・・・



「んなわけないじゃん」


笑う。嘘をつく。

「応援してあげるのに?」

「好きじゃないもん」





鈴木 龍生  







彼のことを好きになった・・・かも?



てかうち、かなりの面食いかも?ワラ


「では、鈴木君の席は~・・・瀬樋の隣ね?」







・・・あたしの隣??????????????


彼は一歩ずつ近付いてくる。



トクトクトク・・・



ただいま心拍数200・・・



トサッ





彼は座り言う・・・







「よろしくな?俺のことはりゅうきッて呼んで?そっちは?」



「あっあたちは瀬樋梨緒ですっっ。りおッて呼んでくぅださぁい・・・」



噛み過ぎだよ・・・・あたし・・・最悪・・・


「お~け~」






面食い瀬樋梨緒は・・・
生まれて初めて本当の恋に落ちました・・・?



龍生に。



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