vampire*love2
「和樹さま!」




悲鳴にも聞こえるキキョウの叫び声だけが部屋に響いたその瞬間、




棺に横たわっていた身体が少しずつ起き上がる




「和樹さま…」




信じられないものを見るかのような目で和樹を見つめるキキョウ。




「キ…キョ…ウ…」




和樹はそっと優しくキキョウに触れ、彼女の体を引き寄せ、



その白い首筋へ顔を埋めた。




部屋には甘い血の香りが充満し、昌は顔をしかめる



森は二人からそっと視線をはずし、私はヴァンパイアの目覚めをそっと見守っていた…



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