vampire*love2
「よくも…よくも和樹さまを…!」
いつの間にか、いつか桜姫に向けていた短剣を握りしめ、駆け出したキキョウ。
しかし、昌に近づく直前で見えない風に吹き飛ばされ壁に打ち付けられる
それでもなお、短剣を握りしめたまま、走りだすキキョウ。
「やめなさい、キキョウ!」
見ているだけなんてできなかった。
こんな和樹のために一生懸命戦ってるキキョウを見放すなんてこと私にはできない
「やっと相手をしてくれるのか、サクラ」
満足気に微笑む昌を鋭く睨みつけ、和樹の棺のそばから吹き飛ばす
それと同時にキキョウが和樹の棺に走り寄り、そっと蓋を開けた。