vampire*love2
「ここは教会だから、」




そう言って私を優しく抱き上げ、崩れかけている祭壇のほうへ移動する



錆びれて、どこか寂しいその教会にぴったりな祭壇と私たち。



優しく祭壇の前へ私を降ろすと、彼は柔らかく微笑む




「相川 桜姫さん…」


甘い声で囁く森。



「はい…」



「俺は……



あなたを最期のその時まで愛し、守ることを誓います」



私の目をまっすぐ見て、優しい声音で言葉を紡いで行く



「あなたは…



俺を最期の時まで愛し、そばにいることを誓いますか…?」




愛してるだなんて森は普通に言ったりしない。



言葉よりも行動で示す人だから。




この手を取らないなんて選択肢どこにあるのだろう、




きっと私はもう、この人無しじゃ生きてけない…






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