紅蓮の鬼


「…で、殺石岩が何?」


千秋がその顔のままで言った。


「長く触ってたら火傷みたいに焦げるから、気をつけてね」


「「焦げるゥ!!?」」


空木は言いたいことが言い終わったのか、さっさと里の中へ入っていってしまった。


その時俺は思った。


…よし。


何がなんでも岩には触れないでおこう。


俺の頭の中では、


岩に触る=丸焦げ=死


という方程式が成り立っていた。






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