紅蓮の鬼
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いったん色緋に戻り、千秋に布団をかけた。
その後、ワタシ達は鬼老院へ行く途中に休憩がてら和菓子屋にいた。
ワタシと空木と楓太の三人で。
「まれに、」
ワタシはお茶をすすって言う。
「獣鬼と人鬼との間に、獣鬼と人鬼の双子が産まれることがある」
「……え?」
楓太は団子を頬張っている口の動きを止めた。
あんこが彼の口についたままだ。
「………………」
ワタシは眉間にシワを寄せて、自分の口を指差す。
「ん?」
「あんこがついている」という意味でやったのだが、本人は分からないらしい。
仕方なくワタシは楓太についていたあんこを取った。
「お、さんきゅ」
そう言って、また団子を食べる。
ふと空木を見ると、ぽやーんとしながらまんじゅうを食べていた。
「……………」
……暢気な奴だ。