紅蓮の鬼
「イチャついてから~」
声がする方を見てみれば、梔子が柱にすがりついてワタシ達の様子を鼻の下を伸ばしながら見ていた。
「…………梔子……」
恐らく今のワタシ顔はとてつもない顔をしているだろう。
――貴様の脳みそなんて燃えてしまえ。
そしてついでに、地獄に行って閻魔の顔のシワを分けてもらえ。
なんて思ったものだから。
-----ボゥッ
「うわー火がぁあ!!!」
梔子の頭ではなく、柱に火をつけてしまうワタシ。
「なっ…ちょ、何してんだよ淋っ……どう!!!」
少し躊躇った後、すぱーんと楓太がワタシの頭を叩いた。