紅蓮の鬼
それからほどなくして、要が入ってきた。
「姐様のお体が安定した」
「!」
俺はすぐに会いに行こうとしたが、要に止められた。
「まだ二、三日は入るな」
「なんで?安定してんだろ?」
「まだ話せる状態じゃない…」
「…………」
「…………」
「…………」
「……あ、そ」
『まだ話せる状態じゃない』
要がそう言った時の目が、どことなく悲しんでいるようだった。
それから要は、「明日の昼に手合わせ願いたい」と言って踵を返した。