紅蓮の鬼


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会議が終わって、半日くらいが過ぎた時。


空木が鬼蜘蛛から帰ってきたので、俺はなんであんなことを言ったのか聞いた。


まさか空木があんなことやるとは思ってなかったから。


「この話すると、理解できないって言われたんだけどね、」


彼は切なそうな表情をした。


「鬼ってさ、誇り高いんだ」


空木は「楓太も知ってるでしょ?」とつけ足す。


「……………………」


考えてみるが、思い当たる節が全くない。


――なんかあったっけ?


俺は腕を組んだ。


「覚えてない?前に君が駒繋を背負い投げみたいなのをしたこと」


「あぁ!!!」


あれか。


駒繋の目が青色になった時の。


「まさか楓太にあんなことされるとは思ってなかったんだろうね」


空木は空を見た。


綺麗な青空だった。


「……激怒してたもんなぁ…」


「あのあと『あんな奴に背をとられるなんて恥!!!嫌だ!!!死なせてください!!!』とか言ってたからね」


空木は「抑えるのに大変だった」とつけ足す。


「……なんだよその展開…」


どんだけプライド高いんだ。


「だから争う時、命より誇りを第一として考えるんだよね」






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