みんなの恋~short stories~



「ご飯粒ついてる」

「はっ!?」

うそ、うそ。
恥ずかしい。

顔をペタペタさわりご飯粒を探す。

ナオくんはその手を掴み、

「とってあげる」

ととってもステキな笑顔で言いました。

「ちょっと目つむって」

「う、うん」

言われるがままに目をつむる。
チュッー…
口に何かが触れた。

多分、ナオくんの唇。
いや絶対、ナオくんの唇。


「え、ちょっ!」

ズズズーっと後ずさる。

「ご飯粒!ご飯粒!」

ご飯粒は取れたのか、という意味のことを言いたいのだけれど、言葉が出ず。



< 10 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop