青春電車

「言ってた彼氏、りょーちゃんです」

嬉しそうに笑う咲ちゃん。

「アイ…ちゃん?本田亮介です
宜しくね」

初め話しかけられた。

私は今にも泣きそうだった。

「よ、宜しくね」

ぎこちない笑みを浮かべると

彼が思い出すようにいった。

「あれ?アイちゃん、そういえば
毎日この時間の電車じゃない?」

咲ちゃんの笑みでついた私の心の傷に

小さい絆創膏を貼られたようだった。
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