犬猿仲☆恋仲〜素直になるなくて〜
「だって麻音の前だと素直じゃねぇじゃん。素直になれよ!俺の前だけではなくな!今ねままだとただの意気地無しだぜ!?」

「うぅ〜…そうなんだよね、わかってるけど…」

「あ、たまに素直になると麻音もびっくりすると思うよ?」

「えー、そうゆーものなの?」

「男はギャップに弱いからな」
へ〜…ギャップねぇ〜…

「んでさ、いい雰囲気なったらコクれ」
…ん?
「はぁ!?無理なの知ってるでしょ!!」
無理だよ、…色々怖いし
潤は少し考えて、
「そうではないと思うよ?麻音、彼女ずっと作らないし、…コクってみないとわかんねぇだろう?」

「うーん…そっか、そうだよね…」
潤はニカッって笑って
「がんばれよ、時間だから帰る!じゃあな!」

「ばいばーい!」

…結局勉強しないで潤、帰っちゃった。
なんか悪いことしちゃったな、…でも少し勇気でた!!


でもさ!!
頑張れたら苦労しないつーの!
私は机に突っ伏した。
「うー…まだ帰りたくないなぁ…」
寝てから帰ろうと思い、瞼を閉じた。

暫くして、ガラガラと教室のドアの開く音が聞こえた。


「………バーカコ、まだいたのかよ」

「…ん、」
この声…って!
「マオ?」

なんでいるの?帰ったんじゃ…?
「マオ…まだいたんだ、帰ったかと思ってた」

「委員会から帰ってきたらお前が机突っ伏してた」

「なんで教室に?」

「忘れ物」
そういって、ロッカーに向かいカバンを掴む。

カバン取りに来たのか〜…ってあたしのカバン!!
「ちょっと…!なんであたしのっ」

「忘れ物って言ったろ?分かれ、バカココ。帰るぞ」

…ん?
一緒に帰ってくれるの?
なんでまた…、逆に気味が悪い(笑)

「な、なにか企んでいるの?」

マオがくるりと、あたしの方を向き、
「潤が

“琥々奈と帰ってくれない?独りが怖いらしいから。後からアイス奢るから〜”

って言われたから仕方がなくな。あ、オイ!!潤の頼みだからな!勘違いするな、バカ」

仕方がなくか、なーんだ…。
つかあたしはアイスの価値かよ…。
でも、潤やるぅ♪
頭がいい!
あたし、潤にアイスを奢ってあげよっと!

にやにやとしてると、マオが不機嫌そうに
「置いていくぞーっ」
って叫ぶ。
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