ファミリアストレンジャー
もしかして、三上さん緊張してるのかな?
見た目はすごく平静なのに。
私が告白したから?
私を女だって意識してくれる?




三上さんは私の頭を優しく撫でた。


こうしていることが気持良くて、ずっとこのままでいたいと思った。

でもそれは無理だってわかってる。




「そろそろ帰ろう。女の子はあんまり夜中に出歩くもんじゃないよ」


三上さんが私からそっと身体を離した。



三上さんは私を家まで送ってくれた。
断ったのに、「女の子がひとりで夜道を歩くのは危ないから」と言った。


ずっと黙って並んで歩いた。

穏やかな沈黙だ。

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