ソレは若気の至りだったと言う事にしておこう。
「美波を離せ……!」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。今彼だった。今彼は直ぐ様、元彼を私から引き離した。
「な、何だよ、お前!」
元彼が今彼の胸元を掴んだ。今彼は威圧する様に……
「俺の女に気安く触ってんじゃねーよ!」
と言って掴んでいた腕を捻り潰す様な仕草をした。元彼は「……っち!」と舌打ちをして、その場を立ち去った。
初めて見た今彼の高圧的な態度が全身にゾクゾクと震えを走らせた。
「……大丈夫?美波は可愛いから気をつけなきゃ駄目だよ!」
今彼は私の手を引き、歩き出した。先程の怒りに震えた顔は穏やかないつもの表情に戻っていた。
「ごめんね…」と呟いたけれども、先程の男らしい今彼が忘れられない。
あんな顔もするんだ。胸の高鳴りが抑えられない程にドキドキしている。その後は会社まで送り届けられた私。今彼は営業マンだから、多少の勝手な行動は許されたりする。
元彼の存在を知ってか知らずか、今彼は情熱的に抱く様になった。
いつの間にか、元彼の事など忘れる事が出来ていた。
今の彼と結婚してからも思い出す事は無く、夏になって思い出すのは……
彼のあの表情と男らしさ。
一瞬の気の迷いで浮気しそうになった時、全身が彼に支配された。
ソレは未熟な私の秘密な思い出。
ソレは若気の至りだったと言う事にしておこう。
【END】・*:..。・*
後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。今彼だった。今彼は直ぐ様、元彼を私から引き離した。
「な、何だよ、お前!」
元彼が今彼の胸元を掴んだ。今彼は威圧する様に……
「俺の女に気安く触ってんじゃねーよ!」
と言って掴んでいた腕を捻り潰す様な仕草をした。元彼は「……っち!」と舌打ちをして、その場を立ち去った。
初めて見た今彼の高圧的な態度が全身にゾクゾクと震えを走らせた。
「……大丈夫?美波は可愛いから気をつけなきゃ駄目だよ!」
今彼は私の手を引き、歩き出した。先程の怒りに震えた顔は穏やかないつもの表情に戻っていた。
「ごめんね…」と呟いたけれども、先程の男らしい今彼が忘れられない。
あんな顔もするんだ。胸の高鳴りが抑えられない程にドキドキしている。その後は会社まで送り届けられた私。今彼は営業マンだから、多少の勝手な行動は許されたりする。
元彼の存在を知ってか知らずか、今彼は情熱的に抱く様になった。
いつの間にか、元彼の事など忘れる事が出来ていた。
今の彼と結婚してからも思い出す事は無く、夏になって思い出すのは……
彼のあの表情と男らしさ。
一瞬の気の迷いで浮気しそうになった時、全身が彼に支配された。
ソレは未熟な私の秘密な思い出。
ソレは若気の至りだったと言う事にしておこう。
【END】・*:..。・*


