甘い疑惑
仕事がおわり夕飯の買い物に行った美佳の帰りを家で待つ充子と明長。

「観光案内の雑誌以外で来月取材受けることになるなんて、親父とお袋が死んでも店たたまなくてよかったな。」
「えぇ。がんばったかいがあったわ。」
「それより充子、またあの野郎きたのか?」
「ちょうど兄さんがいない時に。兄さんのいない時間帯どこで調べたのかしら。」
と 不機嫌そうに言う。
「こうなったら休憩時間を変えるしかないな。」
「兄さん…。」
と 明長のやさしさに胸がキュンとなりうっとりみつめる充子。その表情にドキッとした明長。
「充子、あいつから逃げ切るには彼氏を作るかほかの男と結婚するしかない。」
と 思いをふりきるように言った。その言葉にショックをうける充子。
「私は…兄さんが欲しいの。」
と うるんだ瞳で言う。
「…そうか。(俺たちは実の兄と妹だ。一線を越えるなど許されるはずがない。)」
と 気持ちをおさえる明長。充子は失意のどん底に…。
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