ケータイ小説 『肌』 著:マサキ


サクと出会ったのは、大学1年の頃。

小教室で行われる英語の授業を同じ時間帯に取っていたのが、仲良くなったキッカケ。


最初は単に、サクとは異性の友達のうちのひとりとして付き合っていたが、4年前の“あの日”から、こういう関係を続けている。


今年で22歳になる私達。

心のどこかで、いつまでもこんな関係をダラダラ長引かせていてはダメだと分かってはいるけど、いざサクに会ってしまうと、私はやっぱり彼の誘いを拒否できないし、断る理由もない――。

サクの濡れた瞳に見つめられると、4年前に失ったものが、埋められていく気がするから……。

それも一時のまやかしでしかないんだけど、それで良かった。

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