ヤンキー少女は純情ちゃん!



「…いてっ…!壊れたじゃん!なんでんなにニヤニヤしてんのさ!」


少し睨みながら言っても慎弥はいつもの眠そうな慎弥に戻ってしまい、適当に返事された。



今までの慎弥は何だったんだ…


ま、まさか幻……




……はないか。


……分かった!


夢だ。夢の中だから慎弥はおしゃべりだったんだ。


すると今度はデコピンが飛んできた。


「いたぁ~!何すんのさ!」


睨むだけでは慎弥に効果がないことが分かったから今度は軽く蹴りを入れてやった。


案の定すごく痛そうで、あたしの痛みよりは少ないんだから感謝しろ、という言葉も付けてやろうかと思った。


「……楓。蹴んなよ……。女は人を蹴ったらモテねぇぞ。男は守りたくなるような女のが好きだぞ」


すごく腹が立ったからもう一発お見舞いしてやった。


どうせあたしは守りたくなるような女じゃないし?

つか、そこら辺の男より強いし?

分かってるけど腹立つ!



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