ヤンキー少女は純情ちゃん!



「嫌味か!どーせあたしは守りたくなるような女の子じゃないですよーだっ!」


あっかんべーをしてぷいっと顔を背けると後ろからくっくっと笑いを噛み殺した声が聞こえた。


「あっかんべーって……こど、子供…っ!…ふはっ」


大爆笑してる慎弥をもう一発蹴ってやろうかと思ったけど、次はもっと痛いデコピンかチョップが飛んで来そうだからやめた。



「…てか楓今何時?」


「今?……8…時?」


どんだけ寝てたんだあたしたち!


「……ご飯!慎弥ご飯食べよ!」


「……食い意地張ってんな」


と慎弥にバカにされたからすねをおもいっきり蹴ってやった。


「いって……楓!」


「ははっ。バーカ」



慎弥に追いかけられながらリビングに行き、ご飯を食べた。


リビングにはまだいっぱい人がいて、慎弥に何もされなかったか心配された。



拓巳が転校してくるというアクシデントがあったけど、慎弥の意外な一面も見れた、そんな日だった。



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