「1/4の奇跡」左側の君に【完】







莉子の言葉が胸に刺さった。




私・・・間違ってた。



拓人が私と部屋にいてもそういう気持ちになってくれなかったのは、


私に魅力がないからとか・・・



そんなことを考えていた。




そういう経験がある、詩織と莉子を羨ましく思ったりしていた。






「私・・・間違ってた」






私と同じ気持ちを詩織が言った。





「莉子・・・大事な話をしてくれてありがとう」






詩織が莉子の頭を撫でた。






「私のこと・・・軽蔑した?」




私と詩織はふたりで、思いっきり首を振った。





「軽蔑なんかするわけないでしょ?



ずっと、友達だよ、私たち。ね、花音」





私は大きく頷いた。




「私、莉子のこと大好きだよ」





莉子は、泣きながら笑った。




「花音って何回も”大好き”って言ってくれたよね・・」





「だって、本当に大好きなんだよ・・莉子」





莉子は涙を拭いた。





「これから私、二人とは違う道を行くけど、



ずっと友達でいてほしい。




大学合格したよ・・とか、



卒業したよ・・とか、



メールしてね。





私に遠慮してメールしないとか、やめてよね」







莉子は、目を真っ赤にして笑った。






「するよ。メールするし、時々会おうね。







赤ちゃん抱っこさせてね・・莉子」












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