「1/4の奇跡」左側の君に【完】





ガラガラガラ・・・


ゆっくりと保健室の扉が開く音がして、


驚いてカーテンから出た。





「葉月さん・・・何してんの・・」



保健室の入口に3人の女子が立っていた。


この人たちどっかで見たような・・・




「和泉くんが保健室で寝ているって聞いたんだけど」



あ・・・この人昨日体育館の入口にいた・・



「和泉は・・今ぐっすり寝ているから。


そっとしておいてよ」




私がそう言うと、3人はカーテンで囲まれたベッドをちらっと見て、


「ちょっと、聞きたいことがあるんだけど」と詰め寄ってきた。




「だから、和泉が寝ているって言ってんじゃん。


話があんなら、廊下で聞くけど」



私は3人を睨んだ。



集団でしか強気になれないこういう女、


こういう女にただ同調して一緒にいる女


昔の自分を見ているみたいで、


イラっとした。




廊下に出ると、


私はゆっくり扉を閉めた。





「昨日のあれ、何?


葉月さん、夏目先輩の次は和泉くん狙ってんの?」



は・・・はあ???




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