『歩』〜人は愚か〜
大人の話しは実に馬鹿らしいものだった

「兄弟一同の花代は誰が出すんだ?」

母方の兄弟が話す

「みんなで割れば三千円位ですむじゃない」

母の妹だと思う女性が話す
「何で俺が出すんだよ。第一俺は対の花を出すなんて聞いてない。勝手に出しやがったんだから頼んだヤツが払えよ」

おいおい兄弟の最期の花代で揉めんのかよ

「私だって聞いて無いわよ。聞いてないなら払わなくて良いなら私も払わない」
マジかよ・・・
たかが三千円ってくらいの暮らしをおまえらしてるのに、最期なのにこんな額で揉めんの?
なんなのこの大人
私はそんなクダラナイ兄弟の言い争いを聞きたくなくて、また父方の叔父さんに頼まれたお酒を買いに夜の道を歩いた

星が綺麗で、当時まだ自販機お酒が深夜まで買えたのでそのきらびやかな自販機を目指した
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