モラルハザード
「すみません、相原さん、何度も」
しばらくして戻ってきた森川に、私から切り出した。
「森川さん、先ほどの投資のお話、私も興味あります。
少し自分の貯金がありまして、運用する先をずっと探していたんです」
森川の顔がパッと明るくなった。
「いや、相原さん、それなら、ぜひ。
相原さんは運が強いですよ、こんないい投資話、本当にめずらしいんですから」
それから、森川は、もう少し、時間いいですか?と聞いてから
甘いケーキでも食べましょうと、ウェイターを呼んでオーダした。