モラルハザード
柔らかい髪を撫でると安心したように目を閉じる。
まどろみながら「…ママ」と呼び眠りに入る。
薄紅色の頬にキスをすると、可愛い寝息が聞こえる。
今かもしれない…
細く小さい首に手をかける。
私の両手で余るほどの頼りない首筋は
少し力を入れただけで
すぐに息絶えるだろう。
ひと思いにそうして、楽にしてあげよう。
そう方がいいのだ。このまま生きていたって、きっと
幸せになんてなれない。
──大丈夫、一人では逝かせない。
ママがすぐに後を追うから…