異国のアリス





部屋に入ると、男の人とライトさんの向かいのソファーに座らされた


どうしていいか分からず、ライトさんを見やると、若干目を逸らし口元に手をやりながら、赤い顔で私に聞いてきた





「あー…、ユズ?どうした、その服…」


「…?服?……………………………あっ!」





そうだった、慣れちゃってたから忘れてたけど、今私、すっごいフリッフリで丈の短いメイド服だったっけ…


自分の今の服装に今気づいて、スカートの裾を引っ張った



うぅ…っ、恥ずかしい…





「ふーん、キミ、ユズちゃんて言うんだ」


「あ、はい…柚葉です」


「そっか、だからユズちゃんなんだ

俺は、アルベルト・イーデル=シルヴィア、アルって呼んで」





アルベルト…アルさん


こんな格好で挨拶したくなかったけど……まぁ仕方ないか



アルさんと話していると、ライトさんが会話に入ってきた





「…それで?その服はどうした、ユズ」


「ぁ…えと、何かウィンディたちが用意してたらしくって…」





若干怒り気味のライトさんに、少しビクビクしながら返すと、部屋の温度が若干下がった感覚に陥った

何事




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