求*幸福~愛しい人はママだった~【完】


座りながらくるりとリビングを見回す彩乃、室内も片付いており、やはりホワイトと、アクセントにブラックが入ったお洒落な部屋だった、家具もシンプルでありながら使い心地の良さそうなこだわりのものに感じた。



「居心地のよい、素敵なお部屋ですね…」



彩乃はインテリアや雑貨が好きなだけあり、興味深く見ながら、思わず呟いていた。




「そうかな?ありがとう。照れるね…マネージャーと家族以外はいれたことなくて。」



紅茶をテーブルに置きながら、はにかんだ顔をしながら滝沢が言ったことは、先程彩乃が感じた不安を増々つのらせた。



「あ、の…来てしまってから言うのも遅いのですが…余り他の方を招かないご自宅に伺ってしまってよかったのでしょうか…?何か問題になったり、ご迷惑をかけてしまうのでは…?」



不安な視線を滝沢に向けると彼は、大丈夫だと、安心させるように穏やかな優しい眼差しで彩乃を見つめており、それを感じ彩乃もホッとした。







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