求*幸福~愛しい人はママだった~【完】
カチャリ…ドアの開く静かな音と共に先程お会いした社長と、翔哉、そしてマネージャーの3人が堂々と入って来た。
椅子を引いて、その前に立ち、無言で頭を下げる3人。
司会者が、「それでは、これより、滝沢翔哉のインターネット記事に関わる件について会見を開かせていただきます、まず、最初に滝沢より、直接皆様に今回の件につきましてお話しをさせていただきます。その後、社長より一言、そして、質疑応答へと移らせていただきます。話をしております間は質疑等で遮ることのないようにお願い致します。」
少しのざわめきの中、司会者の言葉は会場内に承諾されたようだった。
「まずは、今回の件で、ファンの方をはじめとする皆様を、お騒がせしたこと、心配をかけたことを謝罪します。すみませんでした。」と頭を下げた。
「では、申し訳ありませんが、こちらも座らせて頂きます…」翔哉が静かな、でも、凛とした声がマイクで響いた。