【砂漠の星に見る夢】


ギザの砂漠に悠然と建つピラミッドとスフィンクスを眺めながら、私はガイドブックを開き、交互に見て確認をした。


「ええと、中央のがスフィンクスで一番大きい右側のがクフ王のピラミッド、カフラー王のピラミッドが左側、その隣にメンカウラー王のピラミッドだって」


「すごい、すごいぞ、本当にピラミッドをこの目で見ることができるなんて」


ただ興奮する父に「良かったわねぇ、あなた」と優しく微笑む母。まるで菩薩だ。


しかし私と雄太はすぐ近くの近代都市やファーストフード店とピラミッドを交互に見て、幻滅した気持ちを隠しきれなかった。


「ちょっとガッカリ。ピラミッドのすぐ近くにこんな近代的な街があるなんて」


「うん、砂漠の真ん中にポツンとあってほしかったよね」


ハーッと息をついていると、


「まぁ、確かに寂しいことではあるけど二人とも想像してごらん。あのピラミッドは紀元前からここにずーっと建っているんだ。その奇跡の建造物に立ち会えるだけでも幸運なことだとお父さんは思うんだ」


またも歯を光らせて熱く語る父の姿に、私たちは『やれやれ』と肩を上下させる。


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