【砂漠の星に見る夢】
「イシス、妊娠しているんだね」
「ええ、そうよ」
「クフの子供を」
「ええ……」
「それじゃあ、無理しても体の為に栄養を摂って体力をつけるべきだよ」
イシスはやりきれなさが募り、なげやりな視線を向けた。
「……そうね、ご忠告ありがとう」
「……出発は君の体力が回復して、妊娠が安定してからにしよう」
ネフェルはイシスの肩に手を乗せ、優しくそう告げた。
「―――えっ?」
イシスは何を言われたのか理解できず、目を開いてネフェルを見た。
「僕は君の人生のすべてを引き受ける覚悟で連れ出すといったんだ。
どんなことがあっても気持ちは揺るがないよ。君が誰の子を宿していようとも、その決意には変わりはない。
イシス、僕にその子の父親を名乗る権利を与えてもらいたい」
胸に手を当て、目をそらさずにそう告げたネフェルに、イシスは言葉を詰まらせた。
ネフェル……。