傍にいさせて
汰斗さん、今もネックレスつけてるから、使ってくれるかもしれない…。
そう思いながら目に着いたのは、シンプルなシルバーのクロスだった。
シンプルだけど、汰斗さんなら使いこなしそう。
横目で、まだピアスを物色している汰斗さんを見ながら、ネックレスを手にレジへ向かった。
「……1950円になります」
男の店員さんにお金を払い、包装を待っていると、その店員さんに話しかけられたら。
「彼氏さんへのプレゼントですか?」
「………へ?」
「あそこの、背の高い人」