大丈夫・・・君は一人じゃない
私はスーパーを後にして歩き始めた。
「ちょっと待てよ」
後ろから声をかけられた。
私は声がする方にふり返った。
「何?」
後ろには川口涼が息をきらしながら立っていた。
「何って、何で怒ってるの?」
「別に怒ってない」
「いやいや、怒ってるから」
「そう思うなら怒ってるんじゃない」
「………何でほっといてなんて言うの」
川口涼は少し怒りながら私に言った。
「別に、ほっといて欲しいから」
「本当に?」
「えっ……」
「本当にほっといて欲しいの?」
「……………」
「……俺まだ今日しか恵美と会ってないけど、
何か恵美、
いつも寂しそうにしてる」