最後の恋なら




「私だって…そのくらいの覚悟あるよ」



茉愛菜さんが言った



「覚悟…?」



そして茉愛菜さんはようやく顔をあげた




「尚志が最後の恋なら
私だって最後の恋にしたい
だから……」








茉愛菜さんが“だから”と言った後に



少し間が空いた




「なんですか?」



「……なんでもない」





茉愛菜さんがそう言うと




またしばらく沈黙が続く





もうこの話はやめた方がいいよな



本当に誰も間違ってないんだから






「茉愛菜さん、俺もう帰りますね」




ここでも沈黙を破ったのは俺だった



もう夜の8時だ



さすがに帰らなきゃ




「あ、ごめんね遅くまで
車で駅まで送るから」



「はいありがとうごさいます」



< 171 / 187 >

この作品をシェア

pagetop