黄金の半跏像(A探偵団1)

出羽警部と亀山刑事

○清水寺、別院、イメージ
所化に様子を聞く出羽警部と亀山刑事。

○平安神宮、奥の院、イメージ
女官に様子を聞く出羽と亀山。

○同、中庭
女官が笹ほうきで庭を掃いている。
出羽が質問し亀山がメモしている。

(出羽)「すると、事件の朝に掃除してたら
紙くずが落ちていたというわけですな」
(女官)「思わず拾って広げてみたら大きく
『変面』て書いてあったんどす」

(出羽、亀山)「へんめん?」
(女官)「へえ、変な人の変とお面の面」
(出羽、亀山)「変な人の変とお面の面!変面!」

出羽と亀山互いに顔を見合わせもとの質問に戻る。
(出羽)「・・・で、その紙は?」
(女官)「はあ、もう燃やしてしまいました」

出羽、亀山、薪の灰の跡を見る。
亀山、近寄って調べる。
(亀山)「もう、わかりませんワ」
(出羽)「ふむ」
うなづく出羽警部の顔。

○清水寺、別院、イメージ
『変面』と書いた紙をかざす亀山刑事。
所化を前に紙をかざして詰問する出羽警部。
困った顔をして首を横に振る所化。

○産寧坂
出羽と亀山が並んで歩いている。
(出羽)「間違いない犯人は変面や」
(亀山)「ところで先輩、変面てなんですか?」
(出羽)「そりゃ、おまえ。変な顔と言う意味とちゃうか?」
(亀山)「変な顔ねえ・・・」
不審げに首を傾げる亀山刑事。

○撮影所、食堂、内
侍姿の山本、入り口の電話機で電話をしている。
(山本)「ああ、兄貴。ほかでもないんだけど、
原田が、昔の友人から手紙が来て・・・・・・」

○京都府警本部長室、内
電話をしている山本本部長。
(本部長)「わかった。変面やな。まだ新聞には出ていない
ようだな。盗難課あたりでさりげなく聞いてみるワ」
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